OriginalGame
魔術師ルシア家の事件簿
様々な要素を詰め込んだ
オリジナルマーダーミステリーカードゲーム。
魔術師の屋敷内で起きた不可解な事件の謎に迫る。
通常版(エンディング追加版)
2500円
廉価版(一部上から修正済のもの有)
※ゲームに支障はございません
2000円
収録内容
・キャラクターカード8枚(内探偵側4枚&犯人側4枚)
・証拠カード31枚
・アクションカード11枚
・怪盗からのメッセージカード3枚
・得点一覧シート
Digital
MANUAL
ゲームの準備
0.通常モードをプレイする方は予めActionカード《その者の名は》を除いてください。このカードはEXモードで追加します。
1.キャラクターカードを8枚を並べ、犯人、探偵、怪盗、犯人の味方、使い魔、お嬢様、真の怪盗、真犯人を確認し、 下記プレイ人数
(少人数でプレイする場合は探偵、犯人を必ず入れた上でプレイしてください)
を参考の上でカードを裏向きにしシャッフル後、それぞれ好きなカードを裏向きのまま選び自身の役職を確認します。(使用しないキャラクターカードは箱にしまってください)確認後手前に裏向きで置きます。(自身の役職は何度も確認可能です)
3人の場合:犯人+探偵+ランダム一人
4人の場合:犯人+探偵+【探偵側】+【犯人側】それぞれランダム一人
5人の場合: 犯人+探偵+怪盗+【探偵側】+【犯人側】それぞれランダム一人
6人の場合: 犯人+探偵+【探偵側】+【犯人側】それぞれランダム二人
7人の場合: 犯人+探偵+怪盗+【探偵側】+【犯人側】それぞれランダム二人
8人の場合:全てのキャラクターカードを使用。
2.evidence&Actionカードを裏向きでシャッフルし山札にします、次に how to play~遊び方~カードを裏返しENDカードを山札一番下にいれ、それぞれ山札から2~4枚(人数により変動、各遊び方に記載)手札に加えます。
3.Ⅰ~Ⅹの中で自身が揃えたい数字を決めて準備完了です。(後の変更も可)
概要&ゲームルール
このゲームは犯人を暴く事はもちろん、evidence カードに書かれたローマ数字を揃える事で最後に所持していると高得点を狙えたり、公開すると得点にはなりませんが関連した証拠が揃い事件の謎が少しづつ解き明かされていくゲームです。高得点を狙いにいくか、真相を暴きにいくか、真相を闇の中に葬り去るかの三つの楽しみ方とそれに伴うゲーム終了後のエンディング分岐をお楽しみください。
人数によってモードが異なります。人数を予め確認し各遊び方をご覧ください
またモードによって勝敗も異なります。
●少人数モード(3~5人)
手札:4枚
犯人を暴きつつ高得点をいかに狙うかが鍵になっていきます。点数については付属の得点一覧をご覧ください。
敗者:犯人に指名されたプレイヤー、無点のプレイヤー
勝者:高得点プレイヤー
●大人数モード(6~8人)
手札:2枚(得点一覧は使用しません)
単純に探偵側、犯人側に分かれての戦いとなります。探偵側は入れ替わるキャラクターの中から犯人を探し出し、犯人側はキーワードカードが探偵側に渡らないよう守り抜きましょう。Actioncardが初手で誰に渡っているかがカギとなります。怪盗からのメッセージカードを持っている事で逆転のチャンスもあります。
敗者:
犯人に指名されたプレイヤー
勝者:それ以外のプレイヤー
《モード共通ゲームルール 》
【2月25日ゲーム会より追加】
証拠について話し合えるのは公開しているカードのみです。手札に所持しているカードについて話し合う事は禁止とします。
《遊び方》少人数モード(3~5人)
手札:4枚
1.じゃんけんで勝ったものから時計回りに進行していきます。
自分の番が来たら山札からカードを一枚引いてください。
2.自身の手札から一枚選び、evidenceカードかActionカードを自身の手前に表向きで公開し、内容を読み上げてください。Actionカードの場合、カード内指示に従います。
※手札が公開不可カードでしめている場合を除き、基本必ず自分の番が来たらカードを公開してください。万が一公開不可カードで手札をしめている場合はパスも可
注意:カードの中には【公開不可】、【~の条件で公開可能】、【共有不可】カードが中には存在します。それらはカードの指示に従いましょう。
3.1~2を基本的に繰り返します。
5.ENDカードが出たらゲーム終了です。怪しいと思う一人を指さしで指名、(同標の場合は多く指名されたプレイヤーを除き残りの者が犯人を指名してください)指名されたプレイヤーはキャラクターカードを公開してください。次に手札を全員公開し付属の得点一覧から得点を確認してください。最後に犯人に指名されたキャラクターのマルチエンディング(本ページ下に記載)を見て又は読み上げてゲーム終了です。
注意:犯人を指名できるのはゲーム終了後のみとします。
《ゲームに慣れてきたらEXモードに挑戦!》
《遊び方》大人数モード(6~8人)
手札:2枚 (得点一覧は使用しません)
1.じゃんけんで勝ったものから時計回りに進行していきます。
自分の番が来たら山札からカードを一枚引いてください。
2.自身の手札から一枚選び、evidenceカードかActionカードを自身の手前に表向きで公開し、内容を読み上げてください。Actionカードの場合、その指示に従います。
※手札が公開不可カードでしめている場合を除き、基本必ず自分の番が来たらカードを公開してください
万が一公開不可カードで手札をしめている場合はパスも可
注意:カードの中には【公開不可】、【~の条件で公開可能】、【共有不可】カードが中には存在します。それらはカードの指示に従いましょう
3.1~2を基本的に繰り返します。
5.ENDカードが出たら終了です。【探偵側】は怪しいと思う一人を指名、【犯人側】は明らかに探偵と思う一人を指名し、一番多く指名されたプレイヤーはキャラクターカードを公開してください。(同標の場合は多く指名されたプレイヤーを除き残りの者が犯人を指名してください)最後に犯人に指名されたキャラクターのマルチエンディング(本ページ下に記載)を見て又は読み上げてゲーム終了です。得点一覧は使用しません
注意:犯人を指名できるのはゲーム終了後のみとします。
《ゲームに慣れてきたらEXモードに挑戦!》
EXモード(共通)
追加するカード: Actioncard《その者の名は》
※このカードは名を当てれるチャンスを得られる代わりに外せば犯人確定となる特別なカードです。
EX1.キャラクターの一人《???》の真名を当てるとグランドエンディング
(ハッピーエンド)を見る事が出来ます。真名は証拠カードのどこかに散りばめられています。
(条件:キャラクターカード???を加えた状態でActioncard《その者の名は》公開する)
注意: Actioncard《その者の名は》 で真名を当て、GRANDENDINGを視聴した場合、次のゲームからは Actioncard《その者の名は》は予め除きゲームをプレイしてください。ゲームメンバーが変わった際に再び追加しプレイしてください。
勝敗について
●少人数モード(3~5人)
一番得点の高いものが勝ち、犯人に指名された者の負けとなります。
※得点については付属の得点一覧、下の得点一覧をご覧ください
●大人数モード(6~8人)
探偵側:
【勝利条件】犯人指名で犯人、犯人の味方を暴く。
【敗北条件】犯人側に重要な証拠を隠され犯人指名される。
犯人側:
【勝利条件】犯人指名で探偵側を暴く。
【敗北条件】探偵側に重要な証拠を公開され犯人指名される。
ゲーム内での5つの目的
●高得点を狙う(少人数モード)
Ⅰ~Ⅹの証拠カードはそれぞれ複数枚存在し、証拠が関連しています。最後に指定枚数揃えていると高得点となり勝利を狙えます。
●【探偵側】犯人を暴く(共通)
Ⅰ~Ⅹの証拠カードはそれぞれ複数枚存在し、 証拠が関連しています。公開する事で真相が徐々に明らかになっていきます。
●【犯人側】探偵側を犯人扱いする(大人数モード)
赤ローマ数字の証拠カードを死守し、探偵側の捜査から逃れてください。
●真相を闇の中へと葬り去る(犯人側)
犯人とその味方側は真相への鍵となるカードを死守し、暴かれず事件を未解決に終わらせる事が目的です。
●謎の少女の真名を暴く(EXモード)
(幾つかのマルチエンディングを見た後で公開できるカードのいずれかに彼女の真名が散りばめられています。それを見事当てる事で本当のハッピーエンド、グランドエンディングを見る事が出来ます。)
このゲームの楽しみ方
Ⅰ~Ⅹのevidenceカードは同じ数字が最低三枚存在します。同じ数字の
evidence カードは揃えて公開すると証拠が繋がり、最終的に所持していると得点となります。 つまり犯人じゃない人も得点狙いをしているプレイヤーは証拠を隠す事になるので犯人と疑われますが最後に揃えば高得点になるチャンスがあります。また高得点は狙わず証拠を揃えて公開し、真相を真剣に暴きに行くのも一つの楽しみ方となります。また、キャラカードもシャッフルされるので何度でもゲームを楽しむ事が出来ます。
~ プロローグ ~
※このプロローグはゲーム準備、遊び方を確認した後、ゲーム開始前に必ずお読みください。2回目以降続けてプレイされる場合は省略しても問題なくお楽しみ頂けます。
※このプロローグは書籍内小説【事件の予兆】をゲーム用に短く 抜粋して掲載しております。小説としてご覧になりたい方は書籍版も是非お求めください。
魔術師ルシア家へようこそ…
ここは召喚魔術に長けた魔術師の名家、ルシア家。広い敷地にたたずむ大豪邸では今夜、ルシア家の長女による重要な儀式が行われようとしていた。
そう、今日は長女、リグレットルシアの大切な召喚魔法のお披露目の儀。しかしそれは表向きでは公表せず、同じ魔術学院に通うセリーヌ、そして専任で魔術を教える魔術教師のセブルスの二人を迎えてのお披露目会となった。
そして事件は起きた…。
なんと、リグレットが召喚をし現れたのは魂を抜かれ横たわった父、リーガル ルシアだったのだ!
さらには怪盗から《屋敷の秘宝は頂く》と書かれた予告状、突然の出来事に辺りはざわつき、セブルスは眷属メリルを召喚し、秘宝の警備に当たらせる。
やがてどこからともなく現れた探偵を交えての
犯人捜しが始まった…。
探偵:ではまず状況を整理しよう!今ルシア家の屋敷にいる者は
このメンバーだよ!
・お嬢様 リグレットルシア
・メイド リラ セレナード
・お嬢様の幼馴染である親友 セリーヌ オルテシア
・魔術師 セブルス アルファイド
・眷属 メリル
そして私、美少女名探偵シャーロック ワトソン。
真相をつきつめていく内に新たな人物が出てきちゃったりなんかもあったりして、それじゃあさっそく捜査開始だよ!
マルチエンディング~BAD END~
《ご注意》ここからは各キャラクターのエンディングとなります。
ネタバレとなりますのでまだゲームをされていない方は閲覧しないようご注意ください
リグレット ルシアEND
ENDINGSTORY~リグレット~
その後、結局私は、私達はお父様の魂を抜いた犯人を見つけ出す事は出来なかった。そして後日、お父様…リーガル ルシアの葬儀が行われる事となった。
「我が師よ、どうか安らかに…」
「お父様…どうしてこんな…一体あの日何があったんですの?」
「お嬢様…申し訳ありません。私が不甲斐ないばかりに…」
「いいえ、リラはよくやりましたわ。ありがとう」
「もったいなきお言葉であります」
葬儀のさ中、先生は何か詠唱を唱えていた。
私は一人、献花を捧げる。
「リグレット、私もいいかな?」
「セリーヌ!えぇ、もちろん」
続けてセリーヌも献花を捧げる。
「ありがとうリラ、先生、それにセリーヌ。父の葬儀に付き合ってくれて」
「当然であります…私はご主人様の…!?」
「どうしたの?」
「お下がりくださいお嬢様、かはっ!?」
「リラ…?きゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
リラが突然斬られ、そこには《大鎌を持った少女》の姿。
「下がれリグレット!アルデスベルノーガ!」
先生の放った黒魔術は突如現れた大鎌の少女には通用せず、そして彼女も振り払うそぶりを見せなかった。
「馬鹿な!ぐふっ!…逃げろ…リグレット…」
「先生!!」
「リグレットには指一本触れさせないから!」
セリーヌが腕を広げリグレットの正面を庇う。
「あなたは真実を見抜く事が出来なかった。だからあなたの負け、この魂…そしてあなたの魂は私が貰いうける」
「嫌…嫌…こないで…!」
「お嬢様…さま…にげ…」
「…さようなら」
やがて、少女の持つ大鎌は二人を刈り取った。そしてリグレットの持つペンダントは突然光を放ち、彼女達はまたあの《時間》にリープする。
Rewind the story…
セブルス アルファイドEND
ENDINGSTORY~セブルス~
「わかった!わかっちゃったよ私!犯人はずばり!この中にいる!」
「もう何度目ですの?その台詞…もういい加減飽きてきましたわ、早くお父様を…」
「お嬢様の言う通りです。シャロ様、失礼ながら問います。あなたは本当に名探偵なのですか?」
「うっ、それを言われると…じゃなくって今度こそ大丈夫!!犯人はずばり!君だよ!」
シャロはそう言ってどや顔である一人の方を指差す。
「私、とでもいいたいのかね?」
「うん!君!今度は外さないよ!君はこの屋敷の事を知りすぎてる!」
「当然だ、私はかつてリーガル殿に世話になっているのでな、この屋敷にはよく通っていたのだ。」
「はい、リーガル様のおっしゃる通りです。私もご主人様から伺っておりました。セブルス様は愛弟子であるから丁重に扱うようにと。セブルス様がそのような事をするはずがありません」
「確かにそうだね、でもだからこそ怪しいんだよ!この屋敷の事情を知っているのも、リグレットちゃんに召還魔法を教えているのも、使い魔に秘宝を守らせたのもそう!全ては今回の事件に繋がってくるんだよ!」
「まったく小賢しい小娘が!」
「召還魔法は前日に仕込まれた罠、君は前日に一度この屋敷に入り当主の部屋に黒魔術をしかけたんだよ!今日この時に発動するように、それはリグレットちゃんに教えた召還魔法と同じだった
、さらには秘宝も前日に使い魔と話を合わせ秘宝を守ったかと見せかけた犯行!つまりセブルスさん!あなたが当主の魂を抜き、秘宝を盗んだ怪盗だよっ!」
「そんな…、セブルス先生…嘘…ですよね?どうしてそんな事…」
「騙されるな、全てはこの女狐の作り出した仮説にすぎん、それとも何かねリグレット、この私を疑うとでも?」
「いえ…そんなつもりでは…でも…仮説にしては筋が通りすぎていますわ!」
「ならばいいだろう、貴様らが私を犯人と思うのならそれも良し、その代わり…後々必ず後悔するとだけ告げておくとしよう」
セブルスはきっと睨み二人を見る。
「私をこけにしたからには貴様の父は助からん!行くぞメリル」
「おっと、逃げる気かな?そうはさせないよ!…あれ?体が動かない?」
「セブルス先生!」
「まさか…セブルス殿、本当に?」
「はい、お話はおしまい。残念だったわねぇ、マスターはこの通りもうあなた達をお見限りなの、じゃあね。バイバイ!」
「待って!セブルス先生!」
セブルスは転移魔法陣を展開させる。
「あっかんべ~だ」
そして二人の姿は魔法陣と共に消えていった。
「こらっ!逃げるなぁー!あちゃー、逃げられちゃったかな、これじゃあ真相は闇の中だよ~。彼が犯人なのはわかった。でもその証拠が足りないよねぇ。いつの間にかセリーヌちゃんもいなくなっちゃったし…」
「結局、これじゃあお父様は…」
「お嬢様…」
沈黙の中、時計の針は0時を指し、振り子の音が鳴り響く。
「時間切れ、真実にたどり着けなかったあなた達の負け。この魂とあなた達の魂は私がもらいうける」
「おっと!真犯人の登場かな!?」
「只ならぬ気配と殺気!?皆様、お下がりください!」
リラは皆を庇い前に立つ。しかしなすすべもなく次々と彼女の持つ大鎌に刈り取られ、やがて屋敷内には永遠の静寂が訪れた…。
何度でも繰り返す。そう、それは本当の答えに辿り着くまで。決定的な証拠がなければこの物語は終わらない。
そしてまた、あの時へ…
Rewind the story…
リラ セレナードEND
ENDINGSTORY~リラ~
「やっぱり君が犯人だよ!」
シャロはある一人の方を指差す。
「私、でありますか?」
「当然!なんたってこの屋敷の事を当主とお嬢様の次によく知ってる人って言ったらメイドの君しかいないよ!」
「嘘よね?リラ…?」
「ふっ、確かにありえん話ではない、何せこいつは元暗殺者だからな、私も怪しいとは思っていた」
「!?本当…なの?」
「セブルス殿のおっしゃる通りであります…申し訳ありません、お嬢様にだけは知られたくなかったであります。ですがこれだけは申し上げます!
《今回の件に関しては本当に知らなかった》であります!ただ元暗殺者と言うのは…事実であります」
「もう一度…もう一度考え直すべきだわ!私もこの人じゃないって思うから」
「セリーヌ…そうね、次に出まかせ言ったら承知しませんわよ?」
「わ、私は本気だったんだけどなぁ…」
その後も話し合いが行われ、再度証拠を確認したものの答えは見えず、屋敷内には不穏な空気と沈黙が流れるのだった。
(私が不甲斐ないばかりに…これではお嬢様のお側にいる資格など…やはり私はメイドと言う役目は合わなかったのでありましょうか?主殿…)
そうこうしている内に時は深夜0時を告げる。
「時間切れ、《答え》に辿り着けなかったあなた達の負け」
柱時計の振り子の音が鳴ると同時に一人の少女が皆の前に現れる。
「誰!?」
「あなた達は真実を見抜く事が出来なかった。だからあなた達の負け、その魂…貰いうける」
「お下がりくださいお嬢様!」
メイドはリグレットを振り払い、スカートの中から三本の針を取り出す。
「邪魔をしないで」
「お嬢様…どうか…ご壮健で!はぁ!!」
リラは何かを察したのかその言葉と同時に立ち向かう、しかし彼女の持つ大鎌に防がれ、その隙を付き薙ぎ払われる。
「リラ!!」
「く!ただならぬ気配!だが!」
「リラ!リラ!しっかりして!!目を開けて!」
「お嬢様…私は…役目を…果たせたでしょうか…?」
「えぇ、えぇ!もちろんよ!そしてまだ終わってない!だから!」
「良かっ…た…」
「リラぁぁぁぁあ!!!!」
「に…逃げなきゃ…殺されちゃうよ!うぎゃ!?」
その後も屋敷内には次々と悲鳴が響きわたった。
そしてリグレットの持つペンダントは突然光を放ち、彼女達はまたあの《時間》にリープする。
Rewind the story…
メリル メイビスEND
ENDINGSTORY~メリル~
「犯人はずばり!君だよ小悪魔ちゃん!」
「ちょっ!な、なんであたしなわけ!?」
「もはや君しかいないよ!だって君は秘宝を守ってた!なのになくなった…それはきっと自作自演なんだよ!!」
「う…あ、あたしは本当に秘宝の事は知らないんだから!」
「秘宝の事は…つまり別の事は知ってるって事だよね!」
「うぅ~、うっさい!し、知ってたとしても教えてあげないんだからぁ!絶対絶対!ぜーったい!あっかんべーだ!」
「怪しいでありますな、彼女は少なくとも秘密を知っている。犯人でなくともそれに加担したなにか…つまり彼女を召還したあなたが…と言う事になりますが」
「ご、ご主人様は関係ないんだから!誰が偽物なんて!…あ」
「偽物?…今偽物と聞こえましたが…!?」
「アバダ…デスザキーマ!(かの者に死を)」
「え…リラ…?どうしましたの…」
「ご主人様ぁ!助かりましたぁ~」
「貴様の仕置きは後だ。覚悟しておけ」
「え…」
「先生…嘘…ですわよね?」
「現実を見よリグレット、これが…真実だ」
「そんな…」
「邪魔なメイドは消し去った。行くぞメリル」
「は~いご主人様ぁ♪それじゃあまた会いましょう?もちろんあなた達が生きていればの話だけど、きゃは♪」
「あ、逃げるな~!」
二人は転移魔法を使い消え去った。
「大丈夫?リグレット…しっかり!」
「リラが…それに…先生が犯人だったなんて…」
「大丈夫だよ、この人気絶させられただけみたいだね」
「本当ですの?」
「ちょっと失礼するね…うん、大丈夫。脈はあるよ」
リグレットはほっと胸を撫でおろす。
「それにしても妙だねぇ、あの人が本当に犯人なんだろうか?」
「どう言う事?」
「だってほら、主さんとリラさんのやられた手法が違う気がするんだよ!もちろん犯人はあの魔術師かもしれないよ!でも主さんをやった犯人じゃない気がするのさ!」
「あ、言われてみれば…」
「となると犯人は…君だ!」
シャーロックは指をさす。
「…誰もいませんわよ?」
「これは第三者の犯行なんだよ!」
その瞬間、大鎌を持った一人の少女がその姿を現す。
「話し合いは終わり?」
「え、うそ!?ほんとにいた!?」
「だ、誰ですの!?」
「あなた達は真実を見抜くことが出来なかった。だからあなた達の負け、さようなら」
そして、次々と屋敷からは悲鳴がとどろいた。
ー数時間後ー
「う…何が起こったで…ありますか…!?お嬢様!シャロ様!セリーヌ様!これはいったい…!?何が…起こったでありますか?」
ふと見ると、リグレットの近くに光り輝くものがあった。
「これは…ペンダントでありますな。それにこの光は一体?」
その瞬間、ペンダントは強い光を放ち辺りを包み込む。そして彼女達はまた
あの《時間》にリープする。
Rewind the story…
シャーロック ワトソンEND
ENDINGSTORY~シャーロック~
「わかった!わかっちゃったよ私!犯人はずばり!」
皆が一斉に指をさす。
「え…えぇーーーーーー!!!!私!?」
「当然の結果だ」
「あなたが一番怪しいであります」
「そもそもどうしてここで事が起きたことを知っていたのかしら?」
「それで?どうですの?」
「ちょっ!ちょっと待って!!探偵が犯人って普通ありえないから!な、なんで私が疑われているわけ!?
私はかの美少女名探偵!シャーロック ワトソンだよ!探偵を疑うなんてあんまりだよ!」
「私は儀式が始まる直前に屋敷内に結界を張っておいた。貴様のようなたわけが入らぬようにな」
「え!?そうだったの!?」
「怪しいであります。あなたは本当に探偵でありますか?」
「え、えぇ!?いや普通に開いてたから入ったんだよ!…って私は探偵だよ!」
「その時点で不法侵入ですわ!!」
「え?えぇぇぇ!だって事件ある所に私あり!だよ?事件の匂いがしたら駆けつけるのが探偵なんだよ!」
「弁明は終わったか?」
「あ、信じてない!と言うか探偵が犯人扱いってあんまりだよ!こっちは事件を解決してあげようとしてるのに!だいたい…!」
「黙れ!、…なんだ?この気配は?」
「ちょっとぉ!人の話を!
「静かにするであります!話は後で、何か嫌な気配がするであります」
「あなたは真実を見抜く事が出来なかった。だからあなた達の負け、この魂…そしてあなた達の魂は私が貰いうける」
「…へ?で、出た出た犯人!」
皆は一斉に声のする方を振り向く。するとそこには一人の少女の姿があった。
「この《殺気》…まるで…《鬼》のようであります…ただ不思議とこの者を見るのは初めてではないような気がするでありますな…とりかくお嬢様、探偵殿!ここは私とセブルス殿にお任せを!…!??」
「リラ!」
「少々眠っていてもらおうか娘、そう、これこそが真実なのだよリグレット」
「え?…え!?どういう事?まさか君が」
「先生!…嘘…ですわよね?」
「ふふん、騙されたあなた達の負けなんだから♪」
「まさか君達がグルだったとわね~でもなんとなくそんな気がしたよ!それじゃあ犯人確捕って体がうごかない!?」
「少々拘束させてもらった。後は任せるぞ?」
「それじゃあね~」
「あ、こら!逃げるな~!ぎゃう!?」
「シャロ!」
シャーロックは刈り取られ、少女がゆっくりとこちらに近づいてくる。
「あなた達の魂…もらい受ける。かの者のように」
「かの者って…まさかお父様をあのようにしたのはあなたですの!?」
「リグレット!いけない!逃げっ!?」
「セリーヌ!」
「あ、あなたは一体何者なんですの?何がしたいんですの!私の大切な仲間を…よくもやりましたわね!…ブレイズ!」
しかし、彼女にはまったく効いていないようだった。
「そんな…私の魔法が…こ、こないでください!…こないで!きゃあああ!!」
「また一人…」
屋敷内に最後の悲鳴が響きわたった。
そしてリグレットの持つペンダントは突然光を放ち、彼女達はまた
あの《時間》にリープする。
Rewind the story…
ケットシー マールEND
ENDINGSTORY~マール~
「犯人は君だよ!」
探偵はセブルス先生に向けて指をさす。
「私…とでも言いたいのかね?」
「そう!謎は全て解けた!証拠もこの通り揃ってるんだよ!あ、でも正確には君であって君じゃない!犯人は君の本当の姿かな?この通り!」
シャーロックは猫の抜け毛、ちぎれた首輪を見せる。
「馬鹿馬鹿しい。それは動物の物だろう?なぜそれを私に見せるのかね?私を愚弄する気か?」
「それはあなたが動物だからですわ!マール!」
「!!?」
その名を叫ぶと、一瞬の白い煙と共に偽物のセブルス先生の姿は一瞬にして猫娘の姿になる。
「なるほどなるほど~化け猫…いや妖精猫って所かな?」
「どしてばれたにゃ」
「一番のきっかけになったのはこれですわ!」
「にゃっ!?一つ宝石がたらんと思ったらそんな所に!?」
「宝石が、なんでしょう?」
「しまったにゃ」
リグレットはにやりと笑みのない笑みを浮かべこう告げる。
「マール。おすわり?」
「はいにゃ」
リグレットは反省プレートをかけさせる。
「どうしてこんな事、したんですの?」
「本能にゃ。猫に小判、つまり猫に宝にゃ」
「ふざけないでくださいまし!」
「り、リグレットがいつになく怖いにゃ」
「あなたに聞きたいことは山ほどありますわ!どうして私の替えの制服を盗んだのか?」
「学校一回行ってみたかったにゃ…それと…そこの女の指示にゃ」
「えっ!?」
マールは一人を指さし皆は一斉に振り返る。そこにはセリーヌの姿があった。
「ご…ご、ごめんなさ~~~~い!!猫ちゃんの馬鹿ぁぁぁぁぁぁ!!!」
そう吐き捨て泣きながら出て行ってしまった。
「え…えっと…」
「お嬢様、あまり深く考えない方がいいであります。これもお嬢様の身の為、それと、今後あの者には近づかない方が宜しいかと…いろんな意味で…」
「これは事件?…なのかな?」
「じゃあうちはこれで…」
「お座り!!まだ話は終わっておりませんわ!どうしてセブルス先生に化けてましたの?ひょっとしてセブルス先生を縛ったのも…」
「はいにゃ」
「当分餌はおあずけです!いいですこと?」
「ごめんなさいにゃ…許してにゃ」
マールは涙ぐみリグレットを見上げる。
「お嬢様、どうかこのくらいに…一つの事件は解決に至りましたがまだご主人様の魂を奪った犯人が誰なのかが分かってないであります」
「そんなのマールに決まってますわ!」
「それは知らんニャ!!本当にゃ、信じてにゃ~」
「まだしらを切るつもりですの!?」
「!!?お嬢様!」
「なんですの!?」
「お話は後で、シャロ様、他の皆様も早く!急いで!」
「な、なんですの!?」
「逃がさない…あなた達の魂…もらい受ける!」
「な、なんにゃなんにゃ?何が起きてるのにゃっ!!」
「うるさい」
「マール!!!」
マールは刈り取られその場に横たわる。それはまるで主と同じように…。
「まさか…あなたが今回の事件の!?」
「あなた達は真実に至らなかった。だからあなた達の負け、あなた達の魂、貰い受ける」
彼女のその一言を最後に、屋敷内には次々と悲鳴が響き渡る。そして時は繰り返す…。
Rewind the story…
セリーヌ オルテシアEND
ENDINGSTORY~セリーヌ~
「わかった!わかっちゃったよ私!犯人はずばりこの中にいる!そう、君だよセリーヌ!」
「いい加減にしてくださらない?セリーヌは私の大切な友人ですの!疑うのもほどほどに…」
「…ごめんなさい」
「え?そんな…セリーヌ!本当なの…?嘘よね?」
「ごめんなさいリグレット、確かに私はこの事件に絡んでいる一人、そして秘宝を盗んだ本当の犯人が誰なのかも…隠してた事については謝るわ!でも信じて!私はあなたの味方よ!」
「セリーヌ…何を…知ってるの?」
「まずは私の正体を明かさないとね」
セリーヌは一瞬にしてその姿を変えた、そう、その姿はまさに怪盗だったのだ。
「私は怪盗グリシーヌ、メッセージカードを仕掛けたのもこの私よ」
「やはりな、この娘ただものではないと思ったが、そういうからくりか」
「現れたね怪盗グリシーヌ!なるほど~これで一つ謎がとけた!それじゃあ教えてもらうよ!メッセージカードの意味を!」
「本当は気付いて欲しかったのだけれどまぁいいわ。R…それはつまりリグレットとリーガルの部屋。その扉を開ければ真実はきっと見えてくる。そして私が最初に見つけたメッセージカード。これは注意喚起だったの。
まさかあの子に警備をさせるのは誤算だったけれど」
「セリーヌ…いえ怪盗グリシーヌ。あなたの目的は一体?」
「私の目的はさっきも言ったけれどあなたを守る事よリグレット、でもごめんなさい。私は結果的にあなたを守る事ができなかった、私は怪盗だとばれてしまった以上、もうあなたを助ける事は出来ない…最後にもう一つ、怪盗はもう一人いるわ。それはRの部屋に答えがある。あなたのよく知る子よ。それじゃあね、リグレット。お父様の無事を祈っているわ」
「待ってセリーヌ!!セリーヌ!!」
「さようなら…」
彼女は一瞬振り返り、一粒の涙をこぼし去っていった。また一つのメッセージカードを残して。
「怪盗が…二人!?それ早くいってよ~!」
「それで、事件はまだ解決していないであります。メッセージカードにはなんと?」
「《答えは首輪に有》…とだけ」
「わかりましたわ!秘宝と制服を奪ったのはやっぱり…」
「話し合いは終わり?」
「だ、誰ですの!?」
まるでこれまでの話し合いが終わるのを待っているかのように一人の少女が皆の前に現れる。
「あなたが…全ての現況でありますな」
「そう、でも知った所で何も意味はない。何故ならあなた達はここで朽ちるのだから」
彼女は大鎌を具現化させる。
「真実を見抜くことが出来なかったあなた達の負け。その魂…もらい受ける。さようなら」
Rewind the story…
????END
ENDINGSTORY~????~
「犯人はそう!君だ!」
しかしそこには誰もいない。
「…誰もいませんわよ?」
「いるんだよ!!そう!犯人は最初からこの中の誰かじゃない!第三者による犯行だったんだよ!」
「その通り」
「!!?」
シャーロックの指さした方に彼女は現れた。
「誰…ですの?」
「名乗る名を持たぬ者、私の使命はただ、刈り取る事。それ以外に意味はない」
「それは…魂…まさかその魂は…」
「そう、これはある者の魂。私が奪い取ったもの」
「あなたがお父様を!その魂を返してください!!」
「それは出来ない。何故ならまだ本当の意味で終わってはいないから、あなた達は犯人を見抜いた。でもただそれだけ、まだ根拠はどこにもない。それが分からない限り、この物語は繰り返す」
「物語?何を言っていますの!?」
「ならば力ずくで奪えばいいだけの事!アバダデスザキーマ!(かの者に死を!)」
しかし、彼女は避ける事もせずすり抜けた。
「な…かはっ!!?」
「まず一人」
「ご主人様!?」
「先生!!」
「お前よくもご主人様を!許さない、絶対に許さないんだからぁ!!くらいなさい!ナイトメアブレーイズ!!」
しかし、彼女はいとも簡単に振り払う。
「うそぉ!?なんで!?あ、あなた一体…きゃあぁぁぁぁ!!!」
「二人目」
「お嬢様!お下がりください!はぁ!!…まさか…この世に…いえ、この次元に存在しない者とでも言うでありますか!?」
「あなた達は私には勝てない。私はこの次元に存在するようでしないもの。それが私」
「ちょっと待って!破られた三枚の紙切れ…そこには《死》と《二》と《画を見よ》…それを繋げると…なるほど!!わかっちゃったよ私!そう!答えは死神…!?」
「三人目」
「…なるほど、死神は霊的存在。私達の攻撃が通用しないのも納得であります」
「そう、だから無駄…四人目」
「り…リグレットはやらせないわ!下がってリグレット!」
「そんな…もう…おしまいですわ…神様…どうか…助けて!」
その時、彼女のペンダントは光を放ち、あの《時間》にリープする。
《真実を見つけなければこの物語は終わらない》…
Rewind the story…
ENDING ~TRUE END~
《ご注意》ここからは真相エンディング分岐となります。
ネタバレとなりますので真相を知りたくない方は閲覧しないようご注意ください
TRUE ENDING
ENDINGSTORY ~TRUE ENDING~
Rの部屋に心当たりがあったリラとリグレットはある鍵のかかった部屋を開ける。R…リグレットの部屋には銅の仏像が中央に、そして主(リーガル)の部屋にあったものを見て二人は絶句する。
「せ、セブルス先生…どうしてここに!?」
「リグレットか…すまない。しくじってしまったようだ」
「どういう事でありますか?では先程までいたセブルス殿は…」
「なんだと?…そうか、私を捕らえたのはその為か…恐らく貴様らが見た私は《化け猫》だ」
「リラ!」
「はい、すぐに呼んでまいります!」
その後、偽物のセブルスとメリルには何も告げず不意に眠らせ、探偵とセリーヌには事情を説明した上で一行は主の部屋に集った。
そして一行は本物のセブルス先生より事の顛末を聞かされる。その内容は前日に主に呼び出され屋敷に来た事。リグレットとリラには気づかれずと言うのが引っ掛かったものの、主の部屋に着いた途端、主に眠らされ気づけばこのようになっていた事。意識が朦朧とする中、最後に聞いた《語尾に「にゃ」》と付ける主が変化するさ中、尻尾のようなものが見えた事などについてだった。
「つまりその時点から主は主ではなかった…と言う事になりますな」
「と言う事はつまり、事件はその前…一昨日の夜に起きてた事になるよね?」
「マール…どういうつもりですの?動機が見えませんわ」
「なるほど、だから銅の仏像。つまり《動物》でありますな、ともかく、後は張本人に聞いた方がよいかと」
一行は縄で縛った偽物のセブルス先生とメリルに寄ってたかる。
「う…何がどうなった…のだ」
「おはようマール。ご機嫌はいかがかしら?」
「な…なんの事かね?私はセブルス…」
「私に任せるがいい!テュルースメリア!(真実を映せ)」
そう唱えるとその姿がかわり、猫娘の姿があらわになる。
「うにゃっ!?どしてばれたにゃ」
その後、尋問の末全てを吐かせ、《あるお方》のおかげで妖精猫ケットシーとしての力と変化の力を授かった事。ただただ怪盗ごっこをしてみたかった事など。そしてそれらがすべて彼女の好奇心からの行動だった事も。
「呆れましたわ…罰として一週間ご飯ぬきですわ!」
「うにゃ~!!それだけは勘弁してにゃ~!!!」
「それにしても妙であります、《あるお方》とは一体?それにこの者にとても悪魔族を召喚出来る力があるとは思えません」
「え、え!?ちょっと待って!!それってつまり今回の事件は主さんの自作自演って事?」
「その通りだよワトソン君」
すると、部屋の入り口から主が姿を現す。
「ご、ご主人様!?」
「お、お父様!?無事でしたの!?」
「無事も何も確認したのはうちにゃ。魂が抜けてるのも嘘にゃ」
「はっはっは、いや何、死んだふりと言うのも疲れるものだ、君達には悪い事をしたねぇメリル、マール」
「ふえ~本当ですよご主人様ぁ!」
「後でキングサーモンくれにゃ」
「ちょ、ちょっと!どういう事ですのお父様?ではどうして私の召喚でお父様が…」
「娘が召喚する時間帯は決まっていたからね、一週間前から仕込みをする必要はあったが、私の部屋で魔法陣を展開させ、召喚時刻に私が徹夜で力尽きるようにしたのだ、後は娘が召喚をすれば私が召喚される手筈になっていたからね」
「一つ伺いたい主殿。私は何も知らされていないのだが?」
「すまないセブルス君。君に犯人役をしてもらおうかと思ったのだが君は嘘が苦手だろう?なので代わりに二人に手伝ってもらったのだよ。彼女達ならいたずら心があるから上手くやってくれると思ったのだ」
「だそうだリグレット。私まではめられたのは癪だが、本当の試験は召喚ではなく、こっちだったようだな」
「お…お父様の馬鹿!!どれだけ心配したと思ってますの!?」
「リグレットには悪いことをしたな、魔術師たるもの魔術を用いるのは当たり前、だがそれだけでは力に溺れ自分を見失うかもしれん。本当の力とは団結し、仲間と協力しあい生まれるもの。私は君にその事を知ってほしかったのだよ」
「さ、最後の最後は疑いあいだったような気がしますけど…まぁいいですわ、つまりあなたも協力者ですわね?セリーヌ」
「流石ねリグレット。でも私はリグレットが困った時に助けるよう言われていたから」
「あなたもね、リラ」
「申し訳ありませんお嬢様、これもお嬢様が一人前の魔術師になる為であります」
「くやし~みんなグルだったのかぁ~」
「はっはっは、すまないねワトソン君、ちなみに君を事前にあの時間に呼んだのも声を変えた私だ、ちなみに屋敷の仕掛けもね」
「あ~くやし~~~」
「全ての謎が解けましたわね…ふぅ…なんかどっと疲れましたわ…」
かくして事件は主、リーガルルシアの計画の元、無事解決したのだった。そう、ただ一つの謎を残しては…《大鎌の少女》が一体何者なのかは謎に包まれたまま…それはまた、別の物語で語るとしましょう。
GRAND ENDING
ENDINGSTORY ~GRAND ENDING~
「あなたは真実を見抜く事が出来なかった。だからあなたの負け、この魂…そしてあなたの魂は私が貰いうける」
(ここでやられてしまってはまた同じ事を繰り返してしまう…何か…何か今までの証拠の中にヒントがあるはずですわ!)
その瞬間、私の頭には走馬灯のようにこれまでの情景が流れ込んでくる。
「大鎌…少女…死を司る…神の信託…縄…殺す…鬼のような…殺す…鬼…分かりましたわ!あなたの事が…あなたが何者なのか!」
「今から死に行くあなたに関係ない…あなたははもう手遅れ…その魂…」
「いいえ、終わりではありませんわ!」
「お嬢様!お下がりください!」
「大丈夫よリラ、今回は…私達の勝ちですわ。見ていてリラ!皆さん!」
「お嬢様…」
「汝、大鎌の少女、死を司る神、その名は…殺鬼(さき)!」
「…………!!!?」
彼女の動きが突然止まった。
「…そう、真実を見抜いたのね…。あなたの勝ち、そして私の…負け」
「さぁ、お父様の魂!返してくださいまし!」
「分かった…」
父、リーガルの魂は器へと還っていき、少女はその姿を消した。
「う…ごほっ!ごほっ!私は…いままで何を?」
「お父様!お父様ぁー!」
私は嬉しさのあまり咄嗟に抱きつく。
「うんうん、何が起きたかは分からないけど事件解決!だね!」
「あなたは何もしてないであります」
リグレットはリーガルにこれまでの事を話した。
「そうか、娘の大切な日にそのような事が起きるとは…すまなかった!」
「え?どうしてお父様が謝るんですの?」
「私は前日まで…隠していたがお前の実の妹であるもう一人の娘を触媒を使いなんとか蘇らせられないか幾度となく召喚魔法を試した。
いつかサキが還ってくるのではないかと…そして昨日、ようやく妹を呼び寄せる事が出来た。しかし私は一目見て気付いたよ…呼び出した彼女は彼女であって彼女じゃない。不完全な形で召喚されてしまった偽りのサキだとね…。そう、それこそ私が呼び出したそれは死を司る者…死神だったのだ。死を覚悟した私は不要になった魔導書を破き、四、二、画を見よと書いた。死神そのものを書けばどうなるか分からなかったのでね、私は彼女に気付かれぬようメリルにこれを部屋のどこかに置く事を指示しすると共に眷属召喚の権限を移す呪文をその場にいた愛猫マールにかけた。しかしあと一歩の所で私は彼女に狩られた…と言う訳だ。娘が彼女の真名を唱えてくれなかったら今頃私は死んでいただろう…本当にありがとう」
「ちなみに狩られちゃった後紙も三つに切られちゃったってわけ、幸い文字ははっきり分かるからどうせなら至る所に隠してみたのよ。だってその方が面白いんだもん☆」
「つまりドアの隙間などに挟んだのはあなたでありましたか」
「ごめ~んね☆」
「後でお仕置きであります」
「つまり真相はこうだよ!当主さんはこの場所での召還で死神を呼び出してしまった、正体はリグレットの亡くなった妹さんで死神は直後当主さんの魂を抜いた、それはきっとみんなが寝ている夜!、そこに偶然居合わせた飼い猫ちゃんに何かしらの術をかけて人間にした。そして事件当日リグレットちゃんが召還の儀式をして召還の痕跡が残っていた当主さんごと召還してしまった…」
「いえ、一つ抜けているであります。恐らく死神が召還されたのは二日前、そこから事件当日の間に当主に化けたケットシーがセブルスを呼び、縄で縛りすり変わったのであります。全ては秘宝を盗む為に…」
「うんうん!これが真相だよ!主さん!」
「残念ながら不正解だよワトソン君」
「なんですと!?」
「私自身が狩られると言う想定外の事は起きてしまったが、他の全ては私が仕組んだ物語だったのだ、セブルス君には申し訳ない事をしたね。君はなんだかんだ言って娘の味方をするだろうと思ったので君も混ぜさせてもらった」
「まったく…変わっていませんね、我が師よ」
「ご主人様、一つお聞かせください。なぜこのような事を?」
「我が師は偉大な魔術師であると共に大のミステリー好きなのだよ…私の試験の時にも似たような事を…」
「そう言う訳だ。これにてリグレットの昇格試験は終了。皆ご苦労だったな」
「納得いきませんわ~~~~!!!」
こうして事件は解決した。不思議な現象は起きながらも…タイムリープ。それこそがリグレット…彼女に隠された能力なのかもしれない。その晩は主のお詫びの印として豪華な食事が皆にふるまわれた。
そして…三日目の夜が開けた。
「お嬢様、お気をつけて行ってらっしゃいませ。本日もご学友がお迎えにきております」
「ありがとうリラ!それじゃあ行ってくるわね!!」
「な~~~♪」
「おはようリグレット!今日も良い天気ね!!」
「おはようセリーヌ!それじゃあ行きましょう!」
ルシア家に再び日常が訪れた。事件解決から二日間、ほんの小さな事件と亡き妹サキについての真実が主の口から明かされる事になったのだがそれはまた、別の話で語るとしましょう。
~ Fin ~
もう一つの真実END
ENDINGSTORY ~もう一つの真実~
~エンディング追加版~
私達は部屋でとんでもないものを見つけてしまった。《縄で縛られているセブルス先生》、そしてその近くに置かれた《棺》これらは果たして何を意味しているのだろうか?
「一体何が…」
「捜査開始だよっ!私は棺を調べるからみんなはそこのおじさんを!」
そして、私は棺をくまなく調べる。
「ふむふむ、もう一人の娘…ここに眠る…これは最近書かれた文字じゃないね、Saki…これは恐らく娘さんの名前で間違いなさそうだね!ってあーーーーっ!」
「探偵殿、どうしたでありますか?」
「これだよこれっ!この写真!」
探偵は証拠を突き付ける。
「二つに破られた写真…確かそれぞれ別の場所にあったものでありますな?」
「こっちに写ってる子!この子なんだよきっと!」
「だとして何故その者がここに?…それも棺として」
「きっとこの子はなんらかの形で亡くなった…そしてそれを何者かが隠そうとしたんだよ!」
「確かに、先程まで入れたはずの部屋は入れなくなっていた…そしていざ入ってみると捕らわれた先生と棺…犯人はこれらを隠したかった…訳でありますな?」
「ちょっと待ってくださいまし!もしそうなら今回の犯人はお父様と言う事になりますわ!だとしたら私が召喚したお父様は…あの時いた先生は!」
「お見事だよリグレット」
軽く手を叩く音が聞こえ誰かが部屋に入ってくる。
「お、お父様!?それに先生も!?」
「ついに答えにたどり着いたようで何よりだ、これにて我が試験は終了。おめでとうリグレット」
「どういう事…ですの?」
「さて、もうそろそろいいかな?ウェカスイム」
お父様がそう唱えると、捕らわれていたもう一人の先生が目を覚ます。
「ここは…私は一体…!!」
「おはようセブルス君。気分はどうかね?」
「これはどういう事ですかね我が師よ!」
「まぁまぁ落ち着きたまえ、それでは役者も揃った事だ、答え合わせと行こうか」
「ちょっと待ったぁー!その前にまだ私の推理は終わってないよ!本物のおじさんを縛ったのも今回の事件を引き起こしたのもすべてこの屋敷の当主…つまり犯人は君だよ!」
「その通り…だが私はあくまで黒幕だ、本物の犯人は今、そこにいる」
お父様が指を指すその先には棺がある。
「棺?まさか今も眠っている少女が犯人とでも?」
「その通り…彼女は今もここで眠っている、だが彼女の亡霊は今、ここにいる」
「まさか…」
そんな中、棺を背にして大鎌の少女は現れる。
「あなたは…!?」
「でたぁー!真犯人!」
「私が召喚したのだよ、この事件の前日にね」
「我が師、失礼ながら触媒は何を使われたのですかな?」
「それはこれだよ!瓶に入った魔物の心臓!1つが空になってたんだよ!」
「魔物の心臓を使用しての召喚は禁忌とご存じのはずでは?まさかお忘れではないでしょうな?」
「あぁ、分かっているとも、だが私はどうしても彼女を召喚したかったんだ、あの日、何が起きたのかを知る為にね」
「この状況から想像するに主さんは娘さんがどうして死んだのか知らないって事かな?」
「その通り、だから私はこうして君を雇ったのだよワトソン君、君にも推理してもらう為にね」
「今回の事件はあくまで余興…とでも?」
「そうだよリラ君、リグレットの実力もしかと遠隔視認魔術で見せてもらった」
「でもおかしいですわ!あの時確かに先生は!」
「確認したのは誰だいリグレット?」
「既にあの時から偽物…つまり共犯者と言う訳でありますな、だとするとメリル殿も」
「あぁ、メリルは私の忠実な眷属だよ、そしてセブルスに化けていたのはマール君だ」
「にゃは♪」
「マール!どうりで見ないと思ったら…」
「君達が各部屋をくまなく捜査している間に彼女に魂を戻してもらったんだ、自作自演と言う奴だね」
「どうしてそこまでして…」
「私が頼んだ、それが答え」
「なるほどなるほど、つまりこうだ!主さんは真実を彼女から聞き出す為にグリッちを召喚した、ただし真実を話す条件としてグリッちは主さんに今回の事件を引き起こすよう言った…それが事の顛末って所かな?」
「さすがだワトソン君、さぁ、これで君も満足かな?」
「まだ足りない…でも話してもいい、その代わり1つ、聞きたい事がある。どうしてあなた達の魂は刈り取れないの?」
「あぁ、それは簡単な話さ。万が一の場合に備えてね、この前リグレットの誕生日にタイムリープの魔術をかけたペンダントをプレゼントしておいた」
「それが…おぼろげな記憶の理由なのですわね?」
「なるほど、タイムリープ…どうりで初めてではない感覚があった訳でありますな」
「そこまで考えていたなんて…わかった。パパに…あなた達に話す」
「さぁ、聞かせてくれ!あの日君の身に何が起きたのかを!!」
そして、彼女はあの日…彼女の身に何が起きたのかを語り始める事になる。
to be continue…
next
書籍《魔術師ルシア家の事件簿Ⅱ》
そして物語は書籍へと続く…
《書籍》魔術師ルシア家の事件簿Ⅰ
本ゲーム内に使用されている全イラストに加え、HPエンディングでは小さくしか表示できなかったエンディングイラストも大きく掲載し、エンディングイラストを楽しみつつエンディングのお話をご覧いただけます。
また、ゲーム内各キャラクターのさらに濃い設定をキャラクターカードイラストと共に掲載。読み応えある一冊!さらに実際にゲームで体感するお話《事件発生から推理までの物語》をプロローグ《事件の予兆》として掲載!
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《書籍》魔術師ルシア家の事件簿Ⅱ
~エンディング追加版~に掲載のエンディングに加え、ついにリーガル ルシアの容姿が明らかに。さらには新規イラスト15枚に加えその後の物語を掌編小説として描く。魔術師ルシア家の事件簿、書籍にて遂に完結!
《魔術師ルシア家の事件簿Ⅰ》との同時購入で
ゲームをプレイしなくとも物語が完結します。
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